なぜ㎡を平米、㎥を立米というのか
皆さんこんにちは。
中学や高校時代には㎡を平方メートル、㎥を立方メートルと呼んでいましたが、建築屋さんや年配の方はこれらを平米(ヘイベイ)、立米(リュウベイ)と呼びます。
私生活においてはあまり使用しないですが、家を建てる時や改修時に建築屋さんと話し際には聴き慣れていなかったためかなりの違和感を覚えました。
今回はなぜ㎡を平米、㎥を立米というのか調べていきます。
平米、立米の由来
1925年のラジオ番組表。『朝日年鑑 大正14年 – 大正15年』より。メートルの当て字「米突」が見られる。
漢字では「米突」の字が宛てられており、ここから「米」一字だけでメートルの意味を表すようになった。日本では明治時代、中央気象台(現:気象庁)が「米」を偏とする以下のような倍量・分量単位の漢字を作り、1891年(明治24年)から各気象台で気象観測の月報などに使用して、一般にも広まった。一部は中国でも取り入れられている。
マイクロメートル (µm) - 粆(一微)(元の国訓は「ミクロン」)
ミリメートル (mm) - 粍(一毛)
センチメートル (cm) - 糎(一厘)
デシメートル (dm) - 粉(元々「こな」の意味の文字だが、デシメートルの意味は日本で作られたもの(国訓)である。)(一分)
デカメートル (dam) - 籵
ヘクトメートル (hm) - 粨
キロメートル (km) - 粁
ミリアメートル (104 m) - 粽
以上の様々な漢字表記は、計量法上、その使用は禁止されている。
平方メートル、立方メートルだと単語として長すぎて使いにくいため、メートルを漢字表記した「米突」から米のみを抽出したようです。
そして平方、立方についても平、立だけを使用することで、
平米(ヘイベイ)、立米(リュウベイ)と呼んでいるようです。
もっと深い理由があると思っていましたが、当て字→略称と意外と簡単な成り立ちでした。
c㎡、m㎥などは略称がないのに平米、立米ばかり優遇されているのは使用頻度の問題でしょうか。